ハセガワ1/72 YF-21製作記 2008 9/18〜 製作中

2008 9/18
未完のVF-1Aに引き続き、またまたマクロスネタ。
やっぱりプラスを見て、YF-19作ったらこっちも欲しくなる…
というわけで13回奢らされた方のYF-21です。

割と組み易いと評判のキットなので、新コンプレッサーの
練習も兼ねてササっと仕上げてしまうつもりです。
とか言っていつもひと月以上かかってしまうわけですが…w

というわけで早速仮組。
それなりに複雑なフォルムだとは思うのですが、
この時点で特に隙間や段差が生ずる部分がありません。
ただ、梱包の問題か一部にパーツ同士に擦れた傷が
散見されるのが気になります。
では例によってコクピットから製作開始。

YF-21はBDI機のためキャノピーの透明部分が少なく、
中は殆ど見えないのですが、製作や塗り分けは
きっちりとやっておきます。万一見えると困りますしね。

塗装・組み立て共に特に変わったことはせず、
指示通りに塗り分けて軽くスミ入れしています。
なお、YF-21のコクピットは少々特殊な構造をしており、
計器盤がキャノピー裏側にあるためこの段階では
製作せず、フロアとシート後部のみ仕上げておきます。

それにしても19と比べフロアのモールドがとても良い…
隠れてしまうのが惜しい位の出来となっています。
主翼付け根裏側とコクピットフロア裏側は
脚収納庫になりますので、コクピット塗装のついでに
先にガルグレーで塗装しておきます。

主翼側の収納庫には側壁がないため
割と奥までよく見えてしまうので、広めに塗っておくと
後で成型色が見えることを防げます。

なお、右のパーツ(胴体下面)にランナーが残してあるのは
パーツ破損防止のため。割と折れやすい部分のようなので
こうしておくと面倒な破損修復作業が減らせます。
2008 9/21
機首ブロックの製作。

機首は非常に合いが良いので特に修正の必要もなく、
普通に上下を貼り合わせるだけでOKでした。

ただし、側面のセンサー部品が収まる凹みがずれると
部品の収まりに問題が生じると予測されますので、
可能な限りずれが生じないように注意しつつ接着します。

接着、合わせ目消しの後コクピットをマスキング。
下地及び本塗装に備えます。

なお、気休め程度に前方にオモリを詰めてあります。
胴体も同時に製作を進めます。

まず、仮組してみるとどうしても合わなかった胴体尾部。
後方の上下分割のV型パーツが本体側より1mm程高く、
かなり目立つ段差が生じてしまっていました。

バリ等を除去しても合わせが改善されなかったため
接着面を可能な限り削って上下幅を詰めた後、
エッジに気を付けつつ表面を削り、段差を消しました。

なお、この部分は胴体本体の合わせ目消しの
邪魔になるため、本体側の合わせ目消しが完了するまで
接着は行いません。
胴体側面、バトロイド形態では腕となる部分。
名称に確証はありませんが「サイドパネル」と呼称します。

先端部が分割されていますが、位置決め用ベロが頼りなく
また強度的にも不安だったため、
プラ板で補強板兼位置決め用ベロを設けています。

ここは表面にも多少の段差が生じる上、
胴体と接する部分がバリ等で少々乱れているので
ペーパーがけでしっかりと整形しておきます。
主翼の製作。

下面中央部が別パーツ化されていますが、
そのままだとだいぶ内側に落ち込んでしまうため
接着面に0.3mmプラ板を貼って対策を行います。

ところで、このキットでは翼端灯部分を切り取って
クリアーパーツと置き換えられるようになっていますが、
以前のYF-19でパーツ落として必死に捜索したり、
色々と苦労した割には大した効果が無かったりと
あまり良い思い出がありませんので、
今回はキットそのまま、塗装表現で行きます。
2008 9/24
胴体まわりの続き。

胴体はエアインテーク周辺のダクト類のパーツを接着後
各部との兼ね合いを確認しつつ上下を合わせ、
乾燥を待ってエンジンナセル脇の合わせ目を消します。
なお、エアインテーク脇の合わせ目はサイドパネルで
消えますので、一切消す必要はありません。

サイドパネル後部、エンジンナセル側面には前後に
レーザー機銃が収まりますが、周囲との繋がりを考慮し
前方機銃は胴体側、後方機銃はパネル側に固定します。
なお、後で塗料が回らない可能性があるので
念のため筆で黒を先に塗っておきます。
レーザー機銃を仕上げた後、サイドパネルを接着します。

機体側とパネル側で前後端の長さに差がありますので、
デザインナイフで機体側(=長い側)を詰めて調整します。

また、サイドパネルと機体側の合わせ目にはどうしても
若干の隙間が生じますので、補強も兼ねて瞬着で埋め、
綺麗に繋がるように紙やすりで仕上げます。
胴体が大体仕上がったあたりで、主翼を接着します。

接着ラインはパネルラインとして残りますので、
接着剤を付け過ぎてはみ出さないように十分注意します。

なお、主翼と胴体の合わせは概ね良好で、
段差、大きな隙間は上面には発生しません。
ただし、下面には若干の隙間が生じるため、
気になる方は修正した方がいいかも知れません。
尾翼の製作。

尾翼は内側下部が別パーツになっています。
合わせには特に問題ありませんが、
機体との繋がる部分はここの四角い穴二つだけなので
後で割れが生じたりしないようにしっかり接着します。

なお、翼面内側の中心に分割ラインが生じますが、
のっぺりした翼面には良いアクセントになると思い、
今回は消さずにパネルラインとして仕上げます。
今まで組み上げた部分をを合わせてみます。

最近小さい機体ばかり作っていたせいか、
非常に大きい機体に感じます。
機体の厚みは薄いのですが、面積がとにかく大きい…

この段階では尾翼、機首、下面パネルは
固定していませんが、この後機首は固定する予定です。
後はインテークリップ、カナード、ガンポッドを仕上げれば
下地塗装に入れそうです。

さて、今回はどういう塗装方法で行こうか…
2008 9/28
インテークリップは塗り分けとダクトの組み込みの関係上、
塗装後に接着することにします。
というわけで、塗装前に段差等の修正を行います。

インテークリップの接着面側が盛り上がったように
荒れているため、合わせてみると少々段差が生じますので
ヤスリ等で削って、ラインが綺麗に繋がるよう修正します。

なお、ここはサイドパネルも合わさる部分ですので
もし段差等が生じるようなら修正する必要が出てきますが、
今回は特に段差等は生じませんでした。
意外と存在を忘れがちなインテーク脇のカナード。
エッジ部分に結構なパーティングラインがありますので、
しっかりと削り落としておきます。

なお、このパーツは機体側のスリットに差し込む形で
固定するため、位置合わせのピン等は存在しません。
そのため塗装時の保持が難しいので、
ランナーから切り取らず、画像のように保持します。
ガンポッドは基本的に機体と同色となりますので、
機体の製作と同時進行で行きます。

YF-21のガンポッドは他の機体と比べて
かなり複雑かつ特異なフォルムをしていますが、
パーツ割がよく考えられているため
一基につきわずか5パーツで組み上げることができます。

今回は特にディテールアップは行わず、
若干合いの悪い前端部分を削り合わせた以外は
完全にキットそのままで組み上げました。
銃口も特に開口していませんが、設定のディテールが
不明瞭な上、加工しても大した効果は無いだろうと思い
そのままとしています。
2008 10/4
基本工作を終え、塗装に入ります。

まずいつも通りサーフェイサー1200をエアブラシで塗装。
また後でしっかりとした下地を作りますので、
ここでは多少プラ地の青が透けていても気にしません。
この時点では、合わせ目処理のミスやヒケ等の発見と
塗料の食いつきを良くすることが主な目的です。

今回はパーツの合いが良かったこと、また多くの
合わせ目が表に来ない設計だったことから、
特に修正の必要な部分は生じませんでした。

サフ地が出来上がったら、最初に塗装する黄色の
下塗りとして、白(GX1)を必要な場所に吹きます。
続いて、先に白を吹いた部分に更に発色を良くするため、
適当に混色したクリームイエローを吹きます。
その後でMr.カラー329番イエローFS13538を塗装、
乾燥後、塗り分けラインに沿ってマスキングを行います。

今回、デカールを使用せず塗装で仕上げる黄色部分は
インテーク周囲、頭部レーザー及びその基部です。
機首側面の矢印型の塗り分けは塗装が難しいため、
デカールを使用する予定です。

本来であれば、色調を統一するためデカールか塗装に
一本化したいところなのですが、インテーク周囲や
頭部レーザーにデカールを用いるのは非常に困難なため、
見た目の綺麗さを優先し、このような方法を採ります。
黄色部分をマスキング後、局部的に黒を塗装。
塗装するのは、後にマーキングとなる部分と、
ダクトやインレット等、影となる部分です。

エンジンナセル先端の塗り分けにはデカールも
用意されていますが、曲面がきつく貼りにくそうなので
塗装で表現するためきっちりとマスキングしておきます。

インテーク後方アウトレットは、本塗装後に塗り直しますが
本塗装後に奥まで塗装するのははみ出し等が怖いので、
ティッシュを詰めて奥まった部分だけ軽くマスキング。
また画像にはありませんが、サイドパネル後端の
ダクトっぽい部分もそれらしい雰囲気を演出すべく、
黒を吹いた上でマスキングしておきます。
2008 10/9
インテークリップ、エンジンナセル前部のグレー塗装。

キットではグレーと青の混色が指定されていますが、
Mr.カラー308番がデカールの色には近いと思います。
今回はグレー部分のデカールは使わないので、
あまり気にする必要は無いのですが。

併せて、この後で行う青の下地の白塗装を楽にするべく、
先に吹いた黄色と黒の上にグレーを吹いて消しておきます。

グレー塗装後、エンジンナセル前部をマスキングします。
(画像で黄色く見えている部分)
インテークリップは基本塗装終了まで取りつけません。
機体基本色の下地塗装に入ります。
まず、Mr.カラーGX1 クールホワイトを塗装した後、
同GX5 スージーブルーを下地として塗装します。

青は塗膜の厚さによって色が変わるため
白の上に直接本塗装を行うと色の濃淡が生じてしまうので、
先に明るい青で下地を作っておくことで
色の濃淡(=ムラ)を最小限に抑えることが出来ます。

今回GX5を使ったのは、隠蔽力が他の青より強いため
塗膜を薄く仕上げることができることが主な理由です。
なお、GSIクレオスが謳っている塗膜強度については
これまで使ってもあまり実感できていないため、
特に期待していません。
下地が完成したら、機体基本色の青の塗装に入ります。

キットでは青と黒の混色が指定されていますが、
今回はMr.カラー322番フタロシアニンブルーを使用。
キット指定でないのが不思議なくらいドンピシャな色です。

機体(特に後部)の凸凹が大きい分、下地が青でも
何も考えずに塗ると色に濃淡が出てしまうので、
ライトにかざすなどして常に塗装の状態を確認しながら
塗装していきます。

なお、今回は特にテカテカに仕上げるつもりはないので、
ツヤよりも塗膜の薄さと均一さを重視しています。
2008 10/17
塗り残しや色のムラがないか確認後、
塗装の完全乾燥を待ってマスキングを剥がします。

そこまで大きなミスは無かったのですが、
一部に吹き込みと、厚塗りによる段差が生じていました。
吹き込みは面相筆、段差はコンパウンド等で修正します。

その後インテーク後方のダクト、垂直尾翼基部、
機首のノズル等を黒鉄色で塗装します。
このような部分はマスキングが非常に面倒なので、
筆塗りで一発仕上げした方が楽です。
続いて脚収納庫の塗装。
指定どおり、Mr.カラー11番ガルグレーで塗装します。

収納庫の周囲はテープできっちりとマスキングし、
他の部分は適当な紙を使用してマスキングします。
エアブラシで細吹きすれば、これくらい適当でも
周囲にツブツブが飛んだりすることはまずありません。

なお、一部塗料が回りにくい部分があるので
厚塗りにならないように気を付けつつ塗装します。
塗装終了後、エナメルのフラットブラックでスミ入れ。
今回は特にウェザリング等は行わない予定なので、
普段より丁寧に、パネルラインに流す方法で行います。

パネルラインは元から結構はっきりしていたので
今回はパネルラインの彫り直しをしていなかったのですが、
青が予定以上に厚塗りになったせいで、
一部上手くスミが流れない部分が生じてしまいました。
やっぱり軽くでも彫り直しておくべきだったようです…

スミ入れ終了後、機首センサー部、主翼内側ライト(?)、
他各部の航法灯をシルバーで塗装しておきます。
機首センサー、主翼内側ライトのマスキングは難しいので
エナメル系を使用し、はみだした部分は拭き取ります。
2008 10/25
デカール貼りに入ります。
今回はそこまで数が多くないので、割と楽に終わる予感…

…だったのですが、いきなり大問題発生。
インテーク脇と機首ストライプの黄色の具合が全く違う!
何となく塗装中から嫌な予感はしていたのですが…。
デカールは貼ってみないと色がわからない部分もあるので
台紙状態では違っても実際貼れば…と思ってたのですが
貼ってみると台紙状態より更に酷いことにorz

さすがにこれでは見るに堪えないので、仕方なく
インテーク側の黄色の上からデカールを貼ることに。
正直、こんな三次曲面に貼るのは無理だろうと判断して
デカールではなく塗装で処理したのですが…
…これが意外にも綺麗に貼れてしまいまして。

多少マークソフターや切れ込みを用いましたが、
逆に言えばそれだけで驚くほど綺麗に仕上がります。
わざわざマスキングして塗装した自分の立場が無いw

他のデカールには殆ど問題はありませんでしたが、
唯一、エンジンナセル脇の黒い部分だけは切れ込みを
入れないと馴染ませることができませんでした。

ある程度デカールを乾燥させてクリアーコートを行います。
今回はスーパークリアー半艶をエアブラシで。
テカテカでもガサガサでもなく、しっとりとした
いい感じのツヤを出すことができました。
2008 10/28
機体の仕上げ終了後、順次各部の仕上げを行います。

エアインテークはダクト部分を指示通り艶消し黒で
塗った後、インテークリップと接着してから機体に固定。

ランディングギアはパーティングラインを消した後、
指示通りに塗装して組み上げます。
少々強度に不安が残りますので、接着は確実に。
また、ギアカバーも接着面積が少なく固定しにくいので
ゴム系接着剤と瞬着を併用して作業を行います。

この後機体下面のパネルを取り付け、
ガンポッド×2を固定して機体下面の作業は終了です。
エンジンノズルと偏光パドルは、それぞれ塗装後に
接着してから機体に組み込んだ方が作業が楽です。

塗装はいつも通りガイアカラーの020番ガンメタル、
内側の色が違う部分はMr.カラー71番焼鉄色で塗り分け。
軽くスミ入れを施してモールドを強調しておきます。

この後、接着剤がはみ出さないよう留意しつつ、
ゴム系接着剤を主に用いて機体に組み込みます。
コクピットは、先に組み上げてあった部分に、
シート→パイロット→各レバーの順で接着します。
先にレバーを固定してしまうとパイロットの脚が干渉し
パイロットを座らせる事が出来なくなりますので注意です。

パイロットフィギュアはキット付属のものを使用、
塗り分けは大体説明書通りです。
スモークで軽く陰影をつけた後、艶消しクリアーを吹き
最後にバイザーにクリアーを塗って仕上げています。

この後、塗り分け等を済ませておいたキャノピーを被せ、
コクピット周辺の作業は終了です。
機首のセンサー類はクリアーパーツが用意されています。

劇中ではセンサー本体が赤いのが確認出来ますので、
クリアーパーツに入っている切れ込み部分に
クリアーレッドを流しておきます。

なおこのセンサーパーツ類は、機体にはめ込むには
かなりサイズ的にきついので、先に一回り小さく
削っておく必要があります。
横着して押し込むと周囲の塗膜が剥げます(←経験者)

また、主翼前縁のライトもレンズらしきモールドがあるので
裏側からシルバーを流しておくとそれっぽくなります。
あとはインテーク脇のカナードを固定、
水平尾翼と頭部レーザー機銃を差し込めば完成です!

製作開始から一か月と十日、完全素組みの割には
少々時間がかかってしまいましたが、無事(?)完成です。

YF-19同様、振り返ってみると色々と反省点ばかりですが
久々に完成させられただけに満足度は大きいですね。

とりあえず一機作ったことでポイントは掴めましたし、
それを踏まえた上で、今度デカール換え&再販になる
VF-22SとVF-19Aでリベンジを果たしたいと思います。
いつのことになるかはわかりませんがw


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