1/72 F-22A RAPTOR "MOBIUS 1"
(ドイツレベル)
2010 7/31完成

ナムコのPS2用ゲーム、"ACECOMBAT04 shattered skies"より
ISAF空軍第118戦術航空隊(118TFW)所属機、"メビウス1"です。

メビウス1は、ユージア大陸撤退後にノースポイントで編成されたISAF(独立国家連合軍)
空軍部隊の内の一機です。初戦となったノースポイントのISAF司令部爆撃阻止以降、
メビウス1は大陸上陸作戦やストーンヘンジ攻略戦など数々の主要な作戦に参加。
各地で多大な戦果を上げ続け、敵であるエルジア軍からは「悪魔」「死神」、あるいは
メビウスの輪を模したそのエンブレムから「リボン付き」と呼ばれ恐れられました。

メビウス1の初戦からちょうど1年後、戦争はISAF側の勝利で終戦を迎えますが
その後発生したメガリスの占拠、自由エルジアによる武装蜂起に対しても
ISAF軍はメビウス1を投入しての掃討作戦を展開しており、その成果は
軍の予想を遥かに上回る物だったとされています。
ゲーム中では基本的にメビウス1はプレイヤーであるため機体は固定ではありませんが、
パッケージ画像や各種媒体、04以降のACシリーズでは決まってF-22Aで登場することから
公式でもACファンの間でもメビウス1=F-22Aの図式は成り立っているようです。
ちなみに初期機体はF-4E(何故か艦載機)であり、カッコいい発艦シーンの
CGムービーまでありますがこちらは殆ど話題に上ることはありません。

AC04は他のシリーズと違って僚機の存在があまり大きくないためか
一騎当千の英雄というイメージが強く、味方からの持ち上げられっぷりもあって
ファンの間ではまさに「伝説のエース」的な扱いとなっています。
もっとも、AC5のアーケードモード "オペレーション・カティーナ"や
AC0のスペシャルミッション"THE GAUNTLET"での扱いを見る限り、
製作側でもその認識は一致しているようです。

AC04はエースコンバットシリーズ内でもかなりの売れ筋だったようなので、
エースコンバットといえばメビウス1、という人も多いのではないでしょうか。
かなり久しぶりとなった飛行姿勢+スタンド付きの作品です。
思えばエースコンバット仕様で作るのも2年前のエスパーダ1以来。

今回は更に新たなる試みとしてLEDによる電飾に挑戦してみました。
と言ってもLEDは偶然安売りしてた抵抗配線済のものを使ったので
実際やってることは理科の実験、あるいは夏休みの工作レベルです。

機体の構造とキットの構成がとても電飾向きで、特に一切調整しなくても
ぴったりとハマるウェポンベイのカバーや前脚のカバーは電池ボックスや
スイッチを仕込む上で非常に好都合でした。
キットはドイツレベルの1/72を使用。
数年前に新金型で発売されたものですが、初版を予約して買ったものの
結局今回の製作まで数年間ずっと積んだままとなっていました。

キットは全体的に見れば悪くありませんが、変な部分でパネルラインが省略されてたり
主脚が後で組み込めない構造だったりと微妙に惜しい部分が散見されます。
また発売当時は特に問題ありませんでしたが、現在の仕様で製作しようとすると
結構色々な部分に手を入れる必要が出てきます。

とはいえ、そういう部分が無視できるのなら単純な構成と少ないパーツ数で
とても組み易いキットであり、特に今回のような細かい部分をあまり気にせず
他の部分(電飾等)に注力したいような製作にはうってつけでした。
製作は基本的に素組みですが、一部気になった部分に手を加えています。

主翼や垂直尾翼はオーソドックスな上下貼り合わせですが、
パーツ自体に結構な厚みがあるのでそのまま組むと前縁や後縁が
2mm近い厚みになってしまうのでひたすら削り込んで薄くしました。
しかし前縁や後縁の近くに微妙な膨らみや他の面との繋がりがある部分が
多く、その辺りの整合性を取るのに意外と手間取らされました。
機首のエッジやアウトリガー後端等も同様に厚みが凄いので
こちらも同様にひたすら削り込んでシャープにしています。

特に組み立てに問題はありませんが、唯一少し手間取ったのがエアインテークです。
結構色々な部分が組み合わさって構成されるため、よく仮組みして確認しておかないと
塗り忘れや塗り分けミスが出てきます。実際私も塗り忘れで2回ほど塗り直しています。
塗装はキットの指示を一切無視してメビウス1仕様で塗装しています。

基本のグレーはMr.カラー307番、明るいグレーは同308番、暗いグレーは同337番です。
塗り分けは実戦配備前に生産されたタイプ(EMD)に近いですが、細かい部分は
結構相違点があるので基本的にAC6のDLC版に基づいて塗り分けています。

デカールはいつも通りK-TRADINGのミラクルデカールを使用。
機首や垂直尾翼の文字類はクリアーの用紙で、
主翼や垂直尾翼のエンブレムは白地の用紙で作成しています。
白地の方は余白や内側の抜き部分を塗装に近いグレーでプリントしておき、
切り抜きの手間を最小限に抑えています。
今まで製作したYF-23A、Su-47、J35Jはゲーム中で特にこれといった詳細な
設定が無かったため半分私のオリジナル状態でしたが、このメビウス1については
ゲームのパッケージに始まり公式の壁紙、攻略本、続編でのカラーバリエーション、
AC6での詳細なマーキング入りのDLCなど数多くの「正解」が存在するため
どれを基準に製作するかで結構悩まされました。

各タイプの相違点は主に以下のような部分です。
1:水平尾翼や胴体上面の一部の明るいグレーの塗り分け方(全シリーズバラバラ)
2:コクピット後部から空中給油口付近のアンテナの有無(04のみ旧タイプ)
3:レドーム後方の「魚の鼻の穴(?)」のような小さな黒いパネル(04のみ有)
4:主翼上のスリーアローヘッドの色(04の壁紙、5のアーケードタイトル画面のみ黒)

最終的には現時点で最新であり、かつキットの仕様と最も近いAC6版を基本に製作しました。
現在の実機とも近いので一番自然になったと思いますが…どうでしょう?
武装のAIM-9Mはキット付属のものです。
形状もよく押出ピンの跡も無いなどいい感じのパーツでしたが、分割の都合上
尾部のノズルが無かったので適当なノズルパーツで追加しています。

パイロットフィギュアはフジミのF-14より流用。
旧タイプのヘルメットは普通に考えればどう見てもミスマッチですが、
AC04のポリゴンモデルでヘルメットの前頭部が赤くペイントされているのを
どうしても再現したくてこれを選びました。なお、F-22は操縦桿の位置が
サイドスティックなので腕を曲げて半ば無理矢理握らせてあります。

ちなみに最近のヘルメットを再現したいならハセガワのF-16CJに付属の
フィギュアを使う手がありますが、こちらはバイザーが上がった状態しか無いので
バイザーを下げたいのなら若干手を加える必要があります。
アフターバーナー点火状態。

製作中にちょっと迷ったのですが、ノズルはアフターバーナー点火時は
閉じている状態で正解のようです。開くのは駐機時(油圧が抜けた状態)です。
万が一飛行中に油圧が切れても変な状態で固定されることがなく、
かつノズルが開くことで最低限の推力を確保するためなんだとか…。

あまり関係ないですがマクロスプラスではエンジン全開と同時に
ノズルが全開になるシーンがありましたが、それから十数年後の
マクロスFではVF-25のノズルが発艦時に閉じる描写がありました。
…はい、どうでもいいですね。
水平尾翼は胴体上下を貼り合わせる際に挟みこんで可動式にするように
なっていましたが、保持力が不安な上に作業する上で邪魔になるので
ポリキャップを仕込んで後から差し込めるようにしています。

本当は水平尾翼を動かすなら推力偏向ノズルも動かしたかったんですが、
さすがにそれは私の技量ではちょっと無理でした…
というか未だにどうやって動いてるのかわかりません。
つい最近発売になったフジミの1/72では可動式のようなのでちょっと気になります。

それにしてもノズルはもう少し明るくしても良かったかも知れませんね。
一応他の画像でも全て点灯しているんですが真後ろから見ないとよくわかりません。
まあ実機みたいに火が出てるわけじゃないので仕方ないといえば仕方ないんですが。
<<メビウス1、高度制限を解除。復帰して任務を続行せよ。幸運を!>>
↑わざと死なないと最後の「幸運を!」まで聞けない台詞


照明を落とした状態で撮影。
実はすごーく地味ですが編隊灯を蓄光テープで置き換えています。
以前買ったF-22用別売りデカールの中に編隊灯の黒い縁取りだけの
デカールがあったので、それを蓄光テープに貼って一緒に切りだして使っています。

そして案の定コクピットの照明はこうやって周囲を暗くしないと写らない…
ゲーム中でも結構目立つのでやってみたんですが照明ありだとさっぱりですね。

なお、画像内に凄く小さな点々がちらほら見えると思いますがこれはノイズです。
暗いところに非常に弱い私のオンボロデジカメではこう写ります。
まあ星っぽくていいかも…なんて。
電池ボックスとスイッチはここに入っています。
電池は左の3Vがエンジン用、右の6Vがコクピットと翼端灯用です。
こうなったのは買ってきたLEDがそういう指定だったから…
スイッチは両方共一括でON/OFFしています。

ウェポンベイの方のカバーはそのままはめ込んでるだけで、固定のために
特にこれといった細工はしていません。ただし取り外しの際にいちいち
デザインナイフの先などで外すのは塗膜剥げ等を考えると危険なので、
裏側に適当な金属棒を貼り付けておき、磁石で取り外しが出来るようになっています。

前脚カバーの方はそのままだと簡単に落っこちて紛失の危険があるため、
カバーの裏側にネオジム磁石を仕込み、スイッチ横の金属棒に吸い付かせて
固定してあります。取り外す際には表から同じネオジム磁石を近づけると
こちらの方が磁力が強いので金属棒から外れて取り外すことが出来ます。
スタンドはハセガワのフレキシブルスタンド(ロボット用)です。機体と接する部分を
小改造して雄ねじを取り付け、機体側に仕込んだナットで止めています。

YF-23A、Su-47方式では固定部分がが目立ちすぎてしまう上に、そもそも最近は
航空機用のフレキシブルスタンドが売っていないので…
結構便利だから再版してくれませんかね、ハセガワさん。

ネームプレートはいつも通りPCで作成してプリンタで写真用紙に印刷。
今までは直径100mmで作ってましたが微妙に大きかったので95mmにしたところ
ちょうど良くなりました。

ちなみに未だに良い固定方法が思い付かないので中央を両面テープで
止めてるだけだったりします。
YF-23とSu-47と記念撮影。
この当時から比べれば多少は進歩した…はず。

ちなみにメビウス1のF-22Aとウィザード隊のYF-23Aは
エースコンバット・ゼロのスペシャルミッションである条件を満たすと
コンピューター同士で戦闘します。ただ、戦闘と言ってもメビウス1が
一方的にウィザード隊4機をXMAA(AIM-120)で瞬殺するだけですが…




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