1/144 F-22A RAPTOR "MOBIUS 1"
(トミーテック)
2014 3/23完成




ナムコのPS2用ゲーム、"ACECOMBAT04 shattered skies"より
ISAF空軍第118戦術航空隊(118TFW)所属機、"メビウス1"です。

以前の1/721/144のF-4Eに続いてメビウス1の製作は3機目となります。
1/72は飛行状態だったので今回は逆にキャノピーを開け、フラップを下げた駐機状態で製作しました。
機体解説については1/72と全く同じなので、そちらを参考にして頂ければと思います。

自分としては同じ機体・同じカラーリングを製作するというのはスケール違いであっても割と珍しいのですが、
その要因は、やはり私の初エースコンバットがAC04だったことによる思い入れが強いせいかも知れません。
(もっとも今回は、発売時期が丁度いいタイミングだったというのもありますが)



キットはトミーテックの技MIXシリーズ ACE04「エースコンバット F-22 メビウス1」を使用。

技MIXのF-22は2011年に「トランスフォーマー」仕様が最初に発売された完全新金型キットで、
同シリーズ内では初の、F-15のような食玩金型流用ではないキットであったと記憶しています。
そのせいかキットのディテールは1/144のレベルを遥かに超え、1/72どころか1/48並です。
原型制作協力はハセガワということで、実際パーツの構成はハセガワの1/48キットに良く似ています。

技MIXのエースコンバットシリーズとしては第4弾となるこのキットですが、これまでのキット同様
塗装やマーキングの再現度は素晴らしいものとなっており、また作品ごとの細かな違いが再現できるよう
デカールが付属している点は、私のような考証に異常に拘る人間には非常に嬉しいものとなっています。

今回はコクピット後方のアンテナ等、改修が難しい一部を除き、
付属デカールを使用してほぼ完全なAC04仕様として製作しています。






完全なる素組み…のつもりだった今回の製作ですが、いざ作り出すと思い入れがある分
どうしても気になる部分が出てきてしまい、結局ちょこちょこ追加工作しながらの製作となりました。

それでも製作にかかった時間は私の普段のペースと比べれば遥かに短く、
特に機体の塗装とマーキングに関してはメーカーの思惑通りに大いに楽をさせてもらいました。

主な追加工作ポイントは以下の通りです。
・HUDを真鍮板で作り直し(ガラス面はエポキシ接着剤の膜)
・射出座席にシートベルト、射出ハンドル等のディテールを追加
・前脚のタキシーライトをクリアー化

また非常に細かい部分ではありますが、レドームの塗り分け線がAC04ではキットの分割線より
後ろとなっているため、マスキングして塗装し塗り分け線を変更しています。






今回は出来るだけキットを活かしての製作を目指したため、基本塗装には殆ど手を加えていません。

ただ、機体形状と相まってそのままだとのっぺりした感じになってしまうように思われたので
全体のパネルラインにスミ入れを行ったほか、ウェポンベイの後方にはウェザリングを施し、
機体上面には横筋状の汚れをエアブラシの細吹きで描き込んでみました。

また、彩色済みというキットの形態上避けられないことではあるのですが、
一部の合わせ目はどうしても隙間が目立ってしまうので、Mr.カラーの近似色を流し込み
周辺の塗料を剥がさないギリギリまで削って埋めてみました。

エアインテーク前縁から主翼前に続く部分の合わせ目は特に目立ったので埋めてみましたが、
意外と綺麗に誤魔化すことが出来たように思います。あとはヒケてこないことを祈りますが…
なお、近似色は 明るいグレー=Mr.カラー338番、中間のグレー=Mr.カラー73番です。



基本塗装についてはほぼノータッチとなった今回の製作ですが、
唯一エンジンノズルだけは塗り分けが微妙だったのと裏側のヒケがあまりにも目立ったために
一旦IPAで塗装を剥がし、下地処理の後で再塗装しています。
塗り分けはゲーム中を参考に、実機とは少し違う感じにアレンジしています。

裏側には実機で見られる筋状の汚れを綿棒で再現…したのですがよく見えませんね。
というかノズルの内側自体殆ど目立たない部分なので、
ヒケに関しても余程覗き込む機会が多くなければ無視できるレベルかと思います。

ところで、この画像だと水平尾翼周囲に明るいグレーの塗り分けが無いのがわかると思いますが、
これはAC04以降に登場するメビウス1カラーの全てに共通する特徴で、塗り忘れではありません。



台座については、AC04の機体選択画面の格納庫の床をイメージしてみました。

この格納庫、屋根があるのに何故か床面が水たまりだらけとなっており、その水たまりに
機体の裏面が映り込むのが印象的だったので是非とも再現したい、ということで製作したのですが…

塩ビのミラーやミラーシール等、「鏡」を使った再現はどれも水に見えないため失敗。
何度かの試行錯誤の結果、水たまり部分を黒に近いグレーにしておきクリアーを吹いて研ぎ出し、
鏡面とすることで映り込みと水っぽさのバランスを取ることができたのでこれで良しとしました。

手前のウェポン2種は、AC04で特殊兵装として搭載可能なXMAA(AIM-120C)とGPB(JDAM)です。
どちらもトミーテック製で、ドーリーはプラストラクトのプラ材と汎用の丸モールドを組み合わせて製作。
機体選択画面ではもう少し手前にあるのですが、位置のバランスを考えてこの辺に配置しました。



ウェポンベイや脚周りは、スケールの感覚がおかしくなるレベルの再現度です。
脚周りにはハセガワの1/48を参考に、コーションデータのデカールを自作して貼ってみました。

当然ながらディテールの分パーツが細かい上に、特に中央のウェポンベイに関しては精度が微妙なので
説明書や実機写真を参考に各パーツの角度、位置関係を見比べつつ微調整の繰り返しとなりました。

困ったのは、一部のカバーパーツが薄さのために変形しており組立の上で支障があることです。
今回は折らないように気をつけながら少しずつ指で曲げて矯正しましたが、それでも一部は
最初から変形した状態で成形されたのではと思える程なので苦労させられました。

逆に脚やミサイルランチャー本体は、ピンがしっかりしているため組立に困ることはなく
バリ等を取ってやれば意図した位置にピッタリと収まるようになっており感心します。



以前製作したメビウス1仕様のF-4Eと共に。
実は先にF-4Eを作っていたのは単にこれがやりたかったから、というのは否定できませんw

ゲーム内の立ち位置的には初期機体と最終機体といったポジションの2機ですが、
F-4EからF-22Aだといきなり過ぎる感があるので、間にF-14AかF-15Cを挟みたい所ではあります。

ここに最終機体はF-15ACTIVE派、とか入ってくるとまた話がややこしくなってくるのですが、
いずれにせよ、技MIXのラインナップで製品化できるエースコンバット機はまだ色々と存在するので
F-22に続く第5弾以降を是非とも期待したいところです。




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